科学の技法

現役整形外科医が語る科学のトリビアです!

なぜScientistなのか?

日整会広報室ニュース107号の記事が面白かったので、忘れないうちに書き留めておこう。英語には接尾辞というのがあって、動詞にerを付け加えると、その動作を行う人間を表す。例えば、playする人はplayerであり、fightする人はfighterである。他の接尾辞には、主に職業を表す接尾辞ianやistなどがある。
前者の場合、音楽家はmusicianであり、数学者はmathematician、内科医はphysicianであり、小児科医はpediatricianである。後者には、pianist、violinist、dentistなどがある。これらを眺めると、istは専門家を意味しており、ianはその分野全体に精通しているという意味を持つことが分かる。physicianと言えば、内科医という意味であり、かなり漠然としているが、より専門的な医師はoncologist(癌専門医)、cardiologist(心臓専門医)などと呼ばれ、整形外科医はorthopedistと呼ばれる。多方面の知識を持つ人という意味のgeneralistがgeneralianとならないのは、このistは職業を表しているのではなく、むしろ、考え方や主義を表しているistと解釈すべきである。「病気を診るな、人を診ろ」という言葉がある。医師には専門外の知識を含め生涯幅広く勉強することが求められる。すなわち医師は外科医・内科医を問わずphysicianであることが理想的であると言える。科学分野においても、biologist(生物学者)、physicist(物理学者)などは何々イストであるが、それら全体を表す科学者がscienticianとならずにscientistとなるのは、この法則からすると不自然である。村上陽一郎氏の本を読めばこの疑問に対する答えが見つかるらしい。実は時間がなくて私自身まだ「なぜScientistなのか?」の理由を知らない。いつか時間に余裕ができたら、この疑問を解決したいと思う。