人生の後半

Latexで数学の問題作成、pythonによるコーディングなどなど

文系と理系の違い2

ユークリッドの原論によれば、点や直線の定義は部分や面積をもたない領域とある。でも、実際は点や直線は無定義用語と考えてよいので、そういった点や直線の定義は一旦忘れてもよい。すなわち、公理(公準)を満たすことだけが要求されているので、その要求さえ満たせば、点や直線はなんでもいいってことである。イメージしにくいが、点を机、直線をイスのようなイメージを持ちながら、以下の5つの公理(公準)を満たすのであれば、ユークリッド幾何学の定理はすべて証明されてしまう。数学は厳密化を重視するので、基本的すぎて人間が直感的に正しいと感じる法則は証明する必要がないし、実は証明することができないことにも気づく。

ユークリッド幾何学の5つの公理(公準)
1. 任意の点から任意の点へ直線を引くこと(少なくとも2つ以上の点があって、線分を描くことができる)
2. 有限な直線を連続的に直線に延長すること(ものさしの長さは有限であっても、直線の長さはいくら延長してもよい)
3. 任意の点を中心とする任意の半径の円を描くこと(コンパスを使って任意の点で任意の大きさの円を描く)
4. すべての直角は互いに等しい.
5. 直線が2直線と交わるとき,同じ側の内角の和が2直角より小さいなら,この2直線は限りなく延長されたとき,内角の和が2直角より小さい側において交わる(平行線の公理)