人生の後半

Latexで数学の問題作成、pythonによるコーディングなどなど

文系と理系の違い1

文系(例えば言語学)の世界では、すべての言葉(単語)は意味を持っていることが前提である。その言葉の意味を解説しているものが、国語事典(辞書)である。そういう前提では、専門用語などの言葉の意味の解説と違って、日常会話でごく普通に使っていて意味など解説するまでもないような基本的な単語の意味も当然解説しなければならない。基本的な言葉になればなるほど、基本的すぎてその言葉の意味の説明は困難となってくる。例えば、新選国語事典(小学館)で「右」(みぎ)という単語の意味を調べてみると、「①南に向かって東のほう」とある。次に「南」(みなみ)という単語を調べてみた。「①東にむかって右のほう」となっている。こういのは、循環論法といって、本質的には言葉の意味の説明になっていない。「事」(こと)という単語の意味を調べてみた。①意識や思考の対象となるもののなかで、「もの」と「もの」との関係や、時間の経過に伴う「もの」の変化など、形にあらわれにくいことがら。となっている。読めば読むほど意味が分からない。したがって、基本的な単語の意味は定義しなくてもよいという立場もある。