科学の技法

現役整形外科医が語る科学のトリビアです!

光の速度

富士山が肉眼で見える南の限界は和歌山県の妙法山(距離約320km)である。最も単純な光の速度の測り方は、ある山Aの山頂で光源のスイッチを入れて、別の山Bの頂上でそれが確認できた瞬間にBの頂上の光源のスイッチを入れる。Aの山頂にいる人がBの山頂の光が見えた瞬間までの時間を計測するという方法であれば、誰もが思いつくであろう。しかし、この方法はうまく行かない。なぜなら光の速度は秒速30万キロメートルであるため、300km離れた場所にたった千分の一秒で到達してしまうために、そんな実験は不可能である。もちろん現在では衛星を使って地球の裏側と通信できるため、光速(電波も可視光線も実は同じ電磁波である)による時間のズレを感じることができる。そう考えると、1849年にフィゾーが高速回転する歯車と反射平面鏡を使ったかなり巧妙な方法で光の速度が秒速3.15X10^8m/sという数値を得たことは驚くべき精度と考えられる。